「CGF再生療法」とは骨や歯肉の再生を促す治療法です。たとえばケガをしたとき出血しますが、このとき血液中にある血小板やサイトカインといった傷を治す成分が傷口に集まり、さらにフィブリンという繊維のようなものが血小板などを絡めてかさぶたを作り傷を治していきます。この働きの効果を高めて歯科に応用したのが「CGF再生療法」です。
患者様の血液から「CGF」という血液製剤を作り治療に用いることで治癒の促進、止血、術後の腫れや痛みの軽減、感染の予防などさまざまな効果をもたらします。また、患者様ご自身の血液から作られますので他の人から病気が感染する心配はありません。安全性にも十分配慮された環境で作製されます。
パターン1「治療による傷の止血と治癒促進」
CGFは多くの治療の中で活用することができます。親知らずを含めた抜歯や歯周外科などの際、手術部位の自然治癒を促進させて痛みを軽減する効果があります。血液をサラサラにする薬(抗凝固剤)や骨粗鬆症の薬を服用されている方でもより安全に外科処置を行うことができます。
パターン2「骨増生とインプラント治療」
顎の骨が少なくそのままではインプラントができない患者様にはCGF再生療法を用いることでインプラント手術を可能にすることができます。患者様の状態により骨増生とインプラント埋入を同時に行うことも可能です。
1、カウンセリングと検査
インプラント手術などの外科処置には不安がつきものです。まず、丁寧なカウンセリングを行い患者様の健康状態を把握するとともに必要に応じて歯科用CTなどを用いて精密検査をします。また、費用や治療期間の説明を行い、ご納得いただいてから治療に移ります。
2、採血とCGF作製
手術当日に同意書をいただいた後に採血を行います。症例により採血量は異なりますがおおむね20cc〜40cc程度です。献血では200ccもしくは400ccですので約1/10と少量です。次に採血した血液を遠心力を利用した分離装置(遠心分離器)にかけると「CGF」が生成されます。
3、外科処置
作製された「CGF」を必要とする部分に用います。抜歯や異物摘出などの処置では取り除いたものがあった場所に「CGF」を設置します。インプラント手術や歯周外科手術などで骨や歯肉などの歯周組織が不足している場合は骨補填剤などと「CGF」を組み合わせて設置します。
4、メンテナンス
増骨などの場合、治療後は3~4か月程度の期間で骨ができあがります。その他の場合でも治療後数か月かけて治癒が正常に促進されている事を確認しつつカウンセリングと計画的な治療を進めていきます。お口のケアを徹底し、定期検診に来院いただくことをおすすめ致します。
「副作用と料金」について
CGF再生療法の副作用
CGF再生療法は患者様ご自身の血液を使うためアレルギー等の拒絶反応が起きにくいと考えられています。また、安全性にも十分配慮された環境で作製されるのでCGFへの異物混入はございません。
CGF再生療法の費用
CGFのみを使用した場合 | 10,000円(税別) |
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骨補填剤を併用した場合 | 80,000円~(税別) |
※症状によって実際にかかる費用は異なります。お気軽にご相談ください。
水野歯科医院は厚生労働省再生医療等提供機関リストに登録されております。 https://saiseiiryo.mhlw.go.jp/published_plan/index/1/3
当院では患者さんの幅広いニーズに対応するため再生療法にも積極的に取り組んでいます。そのひとつがCGF再生療法です。これによって治療の適応範囲が広くなり、今まで不安から治療をあきらめていた患者さんにも対応できるようになりました。しかしながら、どんなに歯科医療が発展しても、歯医者任せでは歯の健康を守れません。そのため、当院では説明やカウンセリングを丁寧に行い、患者さんにも治療に参加していただけるよう努力を続けています。お気軽に「水野歯科医院」または分院の「森の里歯科医院」までご相談ください。